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キャッチボールクラシック全国大会
ベースボールクリスマス2016in 山梨

少年野球をがんばる家族を応援しようと、取り組みを進めているSSKでは、日本プロ野球選手会が振興しているキャッチボールクラシックを応援しています。今月始め、山梨県甲府市の山日YBS野球場で「ベースボールクリスマス2016 in 山梨」が開催されました。山梨にゆかりのある選手を中心に12球団26名のプロ野球選手とプロ審判5名が、約1万人のファンと交流。選手とのキャッチボールや綱引き、審判のストライクコールなど様々なイベントが行われ、この日のメインイベントとして、キャッチボールクラシックの全国大会が行われました。

震災から生まれた新競技「キャッチボールクラシック」

キャッチボールクラシック(CBC)は、プロ野球選手会が振興している競技で、2011年3月11日に発生した東日本大震災をきっかけにスタートしました。震災で福島第一原子力発電所が被災し、放射性物質が拡散。福島県内の一部地域では、屋外での活動制限が行われ、野球ができなくなった子どもたちがいました。『子どもたちの笑顔のために何かできないか』という福島県の中学校の先生たちの熱い思いがプロ野球選手会に届き、2012年12月にキャッチボールクラシックが福島県で始まりました。

SSKでは、野球の楽しさの原点であるキャッチボールを切り口に野球に親しんでもらおうと考え、2015年より、CBCを応援。相手が捕りやすく、次に繋がるプレーをするというキャッチボールの重要さを小中学生に伝えています。CBC発祥の地である福島県の他、大阪府や北海道など23の予選会場と全国大会をサポート。CBCに合わせて、元PL学園監督の中村順司氏による野球教室や審判講習会も実施するなど、野球の基本であるキャッチボールから始まる輪を広げています。

CBCは9名1チーム、7m離れて5名と4名に別れた2グループで行います。ボールを投げると列の最後尾に移動するため、常にキャッチボールをする相手が変わります。ボールを投げる相手の身長や利き腕、技術力も変わることで、どんなボールを投げればいいかが毎回変わり、判断力を養うことにも繋がります。

チームでフォローできる野球の良さ

CBCは、年々規模を拡大。初年度は約3000人でスタートしましたが、5回目を数える今年、37会場で約8000人が参加するイベントに成長しました。全国大会には、予選を勝ち進んだ中学生42チーム、小学生21チームが日頃の成果を競いました。


女子混合チームは今までにもありましたが、今年、女子のみのチームが4チーム(軟式野球3チームとソフトボール1チーム)参加。昨年優勝を飾った石川県のかほく市立高松中学校では、「野球部みたいに全国大会に出たい」と、ソフトボール部が初参加。「アベック優勝を目指します」とボールの大きさのハンデなど関係なく、女子の部で見事優勝を飾りました。一般の部で目立ったのは、素手で参加していた電力総連Bチーム。「素手の下投げでキャッチボールするのが、一番速いって結論づいたんです。これでも東京で優勝して全国大会に来たんですよ」と話し、リズムよく、ミスのない素手でのキャッチボールを楽しんでいました。

年々全体のレベルも上がっており、男子は中学生が地元山梨県の白根スーパーボーイズ炎、小学生は福井県の鷹巣ベイキッズR305が、初優勝を飾りました。「ミスは誰にでもあります。それをチームでフォローできるのが野球の良さであり、それを実感できるのもキャッチボールクラシックの楽しさ」とプロ野球選手会の加藤諭氏が語ったように、チームで声を掛け合いながら、予選の合間には、改善点を出し合いながら考えてプレーする姿が見られました。


キャッチボールが教えてくれること

中日ドラゴンズの大島洋平選手は、「キャッチボールは野球の基本です。チームみんなでひとつのものに向かってチームワークを発揮して、『勝った』『負けた。じゃあどうしよう』なんて言いながらできるのはすごくいいですよね。普段学校だけではできないいい経験だったと思います」と話しました。

また、ベースボールクリスマス自体が、キャッチボールを軸にしたイベントで、CBCの他にも、子どもから大人までがプロ選手と一緒にキャッチボールを楽しんだり、プロ審判にストライクコールをしてもらうコーナーもありました。小学2年生の女の子は、お母さんに届かないからやめといたらと言われながらも行列に並び、審判コーナーに参加。「ストライクコールが嬉しかった」と笑顔を見せてくれました。


(株)エスエスケイの代表取締役社長の佐々木恭一は、「キャッチボールは野球の原点であり、人間として大切なことを教えてくれます」とCBCをサポートする意義を見出しています。「多くの人にとって野球との出会い、きっかけはご両親や友人とのキャッチボールだと思います。また、キャッチボールをする際には、投げる人は受ける人が捕りやすいボールを投げます。相手のことを思い、相手の立場を尊重することが基本であるキャッチボールは、人として大切なことを再認識させてくれます。今年の大会も、たくさんの子どもたちがキャッチボールを通じて、多くのことを教えてくれました」と語りました。

キャッチボールクラシックとは

9人1組でキャッチボールの正確さとスピードを争う日本プロ野球選手会考案の新ゲーム。5人と4人に分かれた2チームが7m離れ、2分間で何回キャッチボールができたかを競う。
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