WORK

売上の先にあるものを目指し、
取引先のために提案

大学卒業から15年。奥優太は、エスエスケイの強みとするフットウェア部門の営業として結果を出し続け、社内でも比較的早い昇格を果たし、今期よりマネージャー職となった。現場での仕事もあり、プレイングマネージャーとして視野を広げる彼の店舗訪問に同行し、話を聞いた。

Yuta Oku 奥 優太

大阪本社勤務/フットウェア販売西部所属
20094月入社 / 最終学歴:大卒、経済学部 / インタビュー:20244月実施

誰もが使うアイテムを扱う面白さ

子どもの頃からスポーツが好きだった奥は、ひとつの競技に突き進むというよりも、色んなことをしてみたいという好奇心から、サッカー、野球、テニス、と学校が変わる度に異なる部活でスポーツを楽しんできた。

野球やサッカーのメーカーというイメージが強いエスエスケイだが、売上の大半は卸部門が担っている。スポーツ営業とともに、フットウェア販売はその2本柱であり、売上の約35パーセントを占める。

「学生時代はスポーツの仕事がしたいな、と思ってスポーツ系企業にエントリーしてエスエスケイに入ることになったのですが、スニーカーというスポーツとは少し遠く感じる仕事にも違和感はないんですよね。逆に、スポーツから派生したファッションアイテムで、スニーカーやサンダル、ブーツという、子どもから高齢者まで誰もが使うようなアイテムを扱う面白さがありますね」と話す。

「自分自身、スニーカーが好きで、シューズの営業をするようになって、その傾向が強まりました。初対面の人も、顔よりもまず足元が気になるくらいに。エスエスケイでは、ヒュンメルやパラディウムという自社ブランドとして扱うアイテムがあり、かつ卸として50以上のブランドがあります。展示会に行くと、1年近く先に販売されるアイテムを見ることができて、トレンドの先端を垣間見られる。そして世の中にムーブメントがつくられていく様子を見ることができ、そこに参加することもできる」とフットウェア営業の魅力を語る。

全体最適を考える

昨年7月より管理職となり、11月にはマネージャー研修を受けた。「一人ひとり、個人商店気質のある部署で、結果だけを管理しているような傾向があり、途中対応を加えることでもっといい方向に持っていけると思っていました。研修では、部下や後輩に年齢も程近いマネージャーとして、傾聴の姿勢が重要だと実感。今は試行錯誤を繰り返しているところです」と新たな一歩を踏み出している。


「人によって優先順位やスピード感が違っていて、クオリティやスケジュール管理も含めて、自分の話し方が間違っていたせいで、お互いに手数がかかってしまっているのでは、と反省することもあります。担当者の性格や取引先との関係も含めて、自分なら見えていると思っていた最短距離が正しいやり方ではないというか。今は、どうしていくことが部署や会社にとって、全体最適に繋がるかを考えています」と考えの変化を語る。

取引先のための提案を

今回同行したのは、フランスのブーツスニーカーブランドPALLADIUM(パラディウム)のコーナーを、郊外型シューズショップ「シューズ愛ランド」につくるための店舗訪問。「パラディウムは、ブーツ過ぎず、スニーカー過ぎず。他にはない差別化アイテム。ただ、ブランド力がまだ弱いところがあり、さらに売れ筋の防水ブーツが18,700円と価格も高め。エスエスケイが販売代理店を務める強化アイテムであることから、どう売ればいいか、ということを考えてきた結果、メレルやコロンビアを中心にアウトドアコーナーを提案したんです。それがもう5年前のことで、この1年で、ようやくパラディウムの成果にも繋がりました」と振り返る。

「数字で評価が出るところが営業の面白さのひとつだと思うのですが、自分の数字のためではなく、取引先のため、ひいてはユーザーのためになる提案をしたいと思っています。シューズ愛ランドでは、アウトドアコーナーができたことで、単価の高いアイテムが売れるようになりました。キッズシューズが売り上げの中心で、一緒に来た大人が買いたいと思う靴やシーンでの提案が少なかったりしたんですけど、そこにちょうどはまったのがアウトドアシューズの提案でした」と話す。

「きれいごとではなく、取引先のことを考えることが、次に繋がっていく。その場だけ良かった、というような一過性の関係づくりはしたくないんですよね。今は2年先を考えた全体設計を考えています。それがはまってくると、やっぱり達成感があります。あと、売上には貪欲でありたいと思っていて、それは売上の先には新しいチャレンジがあり、それが面白さに繋がるからです」とできることが増える楽しさを実感している。

普段のリラックス方法を聞くと、「肩を壊してからテニスもしていないんですが、釣りと地元のお祭りですね。だんじりは、仲間との一体感を味わえるスポーツのようなもの。来年からだんじりでも管理職になり、立場が変わる面白さがある。これも仕事と同じで、やるべきことが増えたり、難易度が上がったり、初めてのことがこの年齢になってもでてきたりと、立場よってできることが増えることが面白い。仕事もプライベートも、どうせなら自分の力でできる分は、高みに登りたいって思います」と常に前を向いて進んでいる。