育休も取得、
スポーツの喜びを伝えていく
エスエスケイはスポーツ事業の拡大のため、74期(2022/7/21~2023/7/20)にアスレチック事業部を新設。サッカーとランニングを軸に営業・仕入部門を横断したサービスを全国に展開している。中途採用で営業から異動し、サッカーの責任者になった中飯に話を聞いた。
Nobuyuki Nakaii 中飯信幸
東京ビル勤務 / アスレチック事業部所属
2018年10月入社 / 最終学歴:高卒/ インタビュー:2023年2月実施
ショップバイヤーからエスエスケイに
高校卒業後、スポーツ用品専門店に入社した中飯は、5年間店舗スタッフとして働き、その後8年間、サッカーのバイヤーとしてキャリアを積み、アパレルとシューズをまとめるマネージャーとしてサッカーに関わってきた。
「あまり、したいと思う勉強がなかったし、ずっとサッカーをしていて、好きなことが仕事になるといいな」と思った青年は、高校卒業後にスポーツ用品専門店に入社。自分が学生時代にしてきたように、子どもたちに商品についてでなく、試合の結果を聞いたり、アドバイスをしたり。子どもたちの成長を間近に体感し、充実した時間を過ごすことができた。
転職を考えたのは、働いていた会社の資本が変わったことが影響している。ランニング強化の方針により、サッカーの仕事が思うようにできなくなった。これまで計画してきたことに意味がなくなってしまい、ランニングを推し進めるのなら、自分じゃなくてもできるんじゃないか、と思うように。
初めての子どもが生まれたばかりだったが、「次を決めてから辞めるっていう割り切りができなかった」と、転職先も決めずに退職。「妻も背中を押してくれて、思い切ることができました。再就職にあたっては、いくつかお話をいただいた中から、エスエスケイを選択しました。今までのキャリアを生かせると思ったこともありますが、メーカー部門(ヒュンメル)と代理店部門(ナイキ、アディダス、プーマ、ニューバランス、ロイシュなど)の両方あるのが大きかったですね」と話す。
サッカーに携わる喜び
入社後は営業の部署に配属され、74期からアスレチック事業部でサッカーを担当。ブランド横断で商品提案を行い、展示会の訪問やアテンド、イベントなどを行なっており、会社の目指すスポーツ強化の一翼を担う。
「エスエスケイにはそもそも転職者が少ないですが、小売の経験者はいない。お店の立場に立っての提案を心がけています。営業も経験したので、その気持ちも分かっているつもり。いろんな声を集約して、自分らしく情報を再編成して、営業と事業部のサポートをしています」と語る。
エスエスケイで働く面白さについては、「何よりサッカーに携わっているという喜びがありますね。商品のストーリーは好きで。ロイシュのキーパーグローブでは、選手にヒアリングもして、自分のGKでの体験も踏まえながら話ができる。趣味の延長線にある仕事ができています。好きじゃないと気持ちが乗らないし、サッカーで繋がっているということを。サッカーやJリーグが好き。野球担当になったら、プロ野球を見ることから始めないといけませんね」と笑った。
育児休暇を取得
中飯は、第2児の誕生後、2週間会社を休んだ。特別休暇や祝日も活用したため、育児休暇は9日間だけの取得だったが、「奥さんが1番きつい時にサポートでき、少しでも負担を減らせたのは良かった。妻の入院中、上の子も不安を感じていたし、そういう時に家族の傍にいられたことが何よりでした」と振り返る。
中飯が相談したのは、同年代で1ヶ月半の育児休暇を取得した湯ノ口だった。湯ノ口は、「上司からダメとかはないので、本人の気持ち次第ですね。有給休暇もそうですが、休むことに罪悪感を持っている人がいるのが、育児休暇取得の妨げになっているように感じています。あと、育児休業給付金や社会保険料の免除などで給与の約7割は保障されるのですが、休んだ分は会社からは給与が出ないので、その期間に対してのボーナスも同様になります。経済的な問題も関係してくるので、気軽に取得できない要因のひとつになっていると思います」と体感した課題を話す。
中飯は、「私の育休明けには義母が手伝ってくれたこともあり、3週目からは自分たち家族だけで生活できるようになりました。育休を1ヶ月くらい取れたらとは思ったものの、職場も含め、バランスをとった感じです。これからの男性社員にも続いてほしいと思いますが、勇気は必要だと思います。それが、当たり前に男性も育休をとりたいと言える環境に繋がっていきますし、微力ながらも少子化に対して会社として貢献できることじゃないかと思っています」と率直な気持ちを語る。
エスエスケイの74期は、2月20日で7ヶ月が経過したが、この間、男性社員の育休取得対象者は6名おり、その内、中飯を含めて2名が育休を取得した。取得日数も週単位と、女性社員と比べると圧倒的に短い休暇ではあるが、社員それぞれのワーク・ライフ・バランス実現のため、一歩を踏み出したところだ。