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髙瀬愛実、「WEリーグを誇りに思われるリーグに」

WEリーグのオープニングマッチは、INAC神戸レオネッサvs大宮アルディージャVENTUS。記念すべき第1号ゴールはINAC神戸の髙瀬愛実選手が記録。髙瀬選手に初ゴールの感想を聞いた。

女子サッカー選手が選択肢のひとつに

2021年9月12日、日本で初めての女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」が誕生した。開幕セレモニーでは、WEリーグの岡島喜久子チェアが、「世界一の女子サッカーと世界一の女性コミュニティーの実現に向けて、そして多様な生き方と夢が生まれる社会を目指し、みんなが主人公になるステージとなります」と宣言した。


髙瀬愛実選手は、2011年に世界一となったなでしこJAPAN のメンバー。リーグ名のWOMEN EMPOWERMENT(女性の権利拡大)については、「私自身、ありがたいことに好きなサッカーをずっとやってこられたので、正直男女格差を感じたり、考えたりすることはありませんでした。ただ子どもの頃に、『女の子はプロサッカー選手にはなれないよ』と言われたのはショックでした。今後、夢を描いた子どもたちが、『男の子しかなれない』、『女の子しかなれない』といった言葉を聞くことがなくなればいいなと思います。女子サッカー選手が仕事の選択肢の1つになったことは、その一歩でもあると思います」と前向きに捉える。

誇りに思われるリーグに

試合開始4分、WEリーグとしての開幕ゴールを決めた髙瀬選手。「密かに狙ってもいたので、WEリーグのファーストゴールを決められたのはうれしかったです。ただ試合が終わって、写真撮影などをする中で、『自分で良かったのかな?』とも思いました。少し不安な気持ちになりましたが、色々な人に、『おめでとう!』、『嬉しいよ!』と祝福してもらって、改めて取れて良かったと思えました。ヒュンメルのスパイクで取れたのもめちゃくちゃ嬉しいです」と初ゴールを振り返る。


この日、髙瀬選手に加え、17歳で初出場となった浜野まいか選手も2ゴール。出場はなかったものの、なでしこJAPANに名を連ねる田中美南選手も控え、チーム内競争は激しくなっている。「私自身、まずは開幕戦に出ることを目標に取り組んできました。常にベストな状態を見せつつ、レベルアップをしていくこと、結果を残すことをしていかなければ、試合に出続けることは難しいなと感じています。チームとして優勝するためにも、個人として試合に出続けるためにも、1試合1試合に集中して結果を残していきたいと思います」とWEリーグ初代チャンピオンを見据えている。

髙瀬 愛実/ MEGUMI TAKASE

2009年に北海道文教大学明清高校卒業後、INAC神戸レオネッサに入団すると新人王を獲得。2010年になでしこジャパンに初選出、2012年にはなでしこリーグの得点王・MVPに輝く。2017年にディフェンスにコンバートされ、守備に回ることが多くなったが、2020年シーズン途中からフォワードに復帰。WEリーグでの活躍が期待される。
【INAC神戸公式HP】https://inac-kobe.com/